ある日、突然。

悪性高血圧と、それに伴う心不全・腎不全・網膜症・脳梗塞など。現在も続く治療のあれこれとその周辺を記録するブログです。

始まりの日。

2016年6月2日(木)。


この日、人生で初めての入院をすることになった。


半年前からひどく体調を崩していたのを
だましだましで日々やりくりしていたが、
いよいよ周囲にも隠し切れなくなっていた。


勤務先の健診を行っている内科医院さんに朝から伺ったところ、
そこで総合病院への紹介状が出され、訪問したその足で、
そのまま緊急入院となった。


肺水腫を伴う鬱血性心不全
悪性腎硬化症
両増殖性網膜症
ラクナ脳梗塞


血圧259/164、SpO2は80台、
血液検査は肝臓以外いいところがない、というくらい基準値外が並び。
(というか、肝臓も他より多少マシなだけで基準値は外れていた。)


いわゆる多臓器不全の状態だったのかと思う。


ただ、診ていただいた医師にその後
「もう少しだけ早く来てくれていれば」と何度も言われたように、
いきなりその状態になったわけではなく、
そもそも半年程度以上前から体調が悪かったのをごまかして
相当に悪化させた自覚はあった。


まずはその始まりに近いあたりから、話を始めたいと思う。

悪性高血圧とは。

悪性高血圧。別名、高血圧緊急症。


通常の高血圧との違いは、著しく高度の血圧上昇とこれに伴う臓器障害。


一般に、収縮期血圧140mmg以上または拡張期血圧90mmg超えると高血圧で、
成人のおよそ3人に1人が高血圧と推定されている。


これに対して、悪性高血圧は高血圧症患者の200人に1人が発症し、
未治療で放置すると半年から1年で死亡すると言われる。


自分が入院した日の血圧は、手元の記録を見ると259/164。


キリンの血圧とちょうど同じくらいという…。



入院した日は、その頃のふだん比で体調がそんなに悪くなかったことを考えると
ひどいときはもっと上がっていたのだろうな。


ある日突然、

自分が病気になって初めて気付く気持ちがあり、
知りたいと思う情報があった。


以前であれば、ブログで「自分」について語ることは非常に抵抗があったと思う。


けれど、いざ自分が入院しなければならないような病気になったとき、
他の人が語るブログやことばが、病気の内容や経過の違いにかかわらず
とても身近に感じられた。


自分の病気の知識や治療方法など、
病院や医師、公共機関などから得られる正しい情報はもちろん有益で大切。


ただそれらの知識は個々に異なる様々な病状には対応していないし、
それら様々な病状に対峙する自分の気持ちも、
すべてを人に話せるわけではない。


そうしたとき、ほかの人が実際に経験してきたこと、
病気に対峙する姿勢を知ることは、自分にとって大きな意味があったと思う。


自分が今体験していること、病気や治療のこれまでを語ること、
これも誰かの何かになることがあるのかもしれない。


そう考えて、ここに自分の体験を記録してみることにした。